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むし歯 予防 小児歯科

むし歯になりやすい所は?

「この歯が何度もむし歯になる」という悩みはありませんか?

むし歯にはなりやすい部位があります。知っていただいて、毎日のケアの参考になれば嬉しいです。

  • 小児編
  • 成人編
  • 高齢者編

小児編

むし歯になりやすいのは乳歯の横、歯と歯が触れている部分(隣接面)と生えてきたばかりの永久歯です。

特に生えてきたばかりの永久歯は表面のエナメル質が完成していません石灰化度が低く、酸に対する抵抗性が低いです。まだ咬み合っていないため、溝も複雑な形状をしています。

この時期は食生活の改善や定期的なフッ素塗布や溝埋め(シーラント)が効果的です。

成人編

むし歯になりやすいのは隣接面と過去に治療した部分です。

磨きづらい部分と唾液の影響を受けづらい部分がむし歯になりやすいと言われています。

歯の外側(頬側)は内側(舌側)に比べ、むし歯のリスクが高くなります。

また被せ物の境目は精密に治療してあっても、細菌のサイズからすると段差があります。プラークが停滞しやすい部分なので、フロスや歯間ブラシを用いたお手入れをオススメします。

高齢者編

むし歯になりやすいのは歯の根元です。

加齢とともに唾液の分泌量が低下すると、むし歯のリスクが上昇してしまいます。また飲まれているお薬の副作用として唾液が減っていることも考えられます。

歯肉の退縮により歯の根元のセメント質が露出してきます。セメント質は酸に対する抵抗性が弱いため、エナメル質よりもむし歯になりやすい部分です。

むし歯のリスクが高い方にはフッ素の使用をお勧めしています。手を細かく動かすのが苦手な方には電動ハブラシも有効です。

まとめ

以上が年齢別のむし歯になりやすい部位です。

むし歯になりやすさを決める要素は、食生活と歯の質(酸に対する抵抗性)、唾液(量や緩衝能)、プラークコントロール(細菌の除去)です。間食の頻度、フッ素の使用、よく咬むこと、丁寧に歯を磨くことでむし歯予防になることが分かって頂けたかと思います。